片岡リサと箏の演奏で時を超える 〜「コトオト 江戸から現代へ 箏曲から感じる時間旅行」
ロビーコンサート第二弾では片岡リサさん、橋本桂子さんのお二人をお迎えしました。
箏の歴史にスポットを当てた演奏会。八橋検校の《六段の調》から始まり江戸時代からの流派の変遷を楽譜の読み方や奏法から紐解いていきました。地歌付きの吉沢検校作曲、《千鳥の曲》やオペラの発声法を取り入れた宮城道雄作曲、西条八十作詞の《母の唄》。西洋風の旋律が印象的な宮城道雄作曲の《瀬音》、芭蕉の句から発想を得た現代曲、湯浅譲二作曲の《箏歌・芭蕉五句》より第一曲、第三曲、第四曲と、ボリュームたっぷりのプログラム。
お客様とステージの距離が近く、片岡先生のトークは会場全体を笑顔にして、より箏に興味を持たせるものでした。繊細で緊張感に満ちた音と間は、私たちの「箏」にもつイメージを作り変えてくれました。
(2017年10月11日 豊中市立文化芸術センター大ホールロビー)
文:ミュージックコミュニケーション専攻 1年 梶本大雅