音食紀行 ─料理を知れば歴史がわかる─

今回、音食紀行・歴史料理研究家の遠藤雅司さんをゲストにお迎えして、音食紀行の活動や歴メシについてのお話を伺いました。

昔の人は何を食べていたのか。現代の人が美味しく食べるには......文献からレシピを読み取り、現代でも美味しく食べられるように料理をつくる歴史料理研究家の遠藤雅司さん。そんな遠藤さんは、⾳楽と料理を通じ、時代旅⾏世界旅⾏を疑似体験するイベントを行う音食紀行という活動をしています。「本当ならファシリテーターの役割でいたいけど、歴史料理全般を作る料理人がいないから料理も作っている」と話す遠藤さんは、料理の専門家ではなく、普段は会社員として働き、週末を利用して活動しています。大学時代は、音楽を専攻していたこともあり、ご自身でも古楽を演奏するそう。その当時知り合った演奏家とのつながりを活用してイベントをつくっているようです。

当日は120分のイベント時間のうち、60分を遠藤さんにご用意いただいたプロジェクター資料をもとにお話しいただき、残りの60分を質問タイムとして前半の内容に関して質問したり、来場者から質問を受けたりしました。今回私は、時間や来場者の反応をみることに集中しすぎてしまい、議論を深めるような踏み込んだ質問をすることができませんでした。しかし、時間を考えながら質問をし、議論を深め、締めをどんな話にしようか考えながらトークを進行していく難しさを体感できたことは、とても大きな収穫だったと思います。いろいろな都合によって今回は料理の歴史的な話だけで、料理をお出しすることはできませんでした。なので、来場者には、実際に音食紀行のイベントに行き、料理を目で見て、匂いを嗅いで、味わっていただきたいと思いました。

お忙しい中ご出演いただいた遠藤雅司さま、ご来場いただいた皆さま、アートエリアB1さま、本当にありがとうございました。

(2017年11月19日 アートエリアB1)
文:ミュージックコミュニケーション専攻 2年 山手健人